「泰平の眠りを覚ます上喜撰たった四杯で夜も眠れず」

ご存知の人も多い黒船来港で歌われた有名な狂歌ですね。

横須賀にはこの有名なペリーが来航した浦賀港があります。

この浦賀港はその地形から波風を受けにくく、また水深が深いため港として非常に適していており、
この場所に日本で有数の造船所が誕生しました。

その後、一旦は閉鎖されたものの1897年に浦賀船渠(うらがせんきょ)が設立。

この浦賀船渠が通称浦賀ドックです。

数多くの軍艦を建造、戦後も海上自衛隊の船艇を建造していましたが、住友機械工業と合併し、2003年に閉鎖されました。

古くから、海上の要所として栄えた浦賀港周辺には、「燈明堂」燈明堂と呼ばれる灯台や全国でも珍しい水上の市道、
「浦賀の渡し」もあります。

浦賀ドックは、レンガで作られているドックで、日本では2機しかなく、
当時の姿のまま残っているのはこの浦賀ドックだけとなっています。

そのレンガの積み方はフランス積みと呼ばれ、世界遺産に登録された富岡製糸場と同じ積み方が特徴です。

ドックの大きさは長さ180m、深さ11mで、戦後は修理専用のドックとして使われていました。

最後に修理されたのは東京湾を渡るフェリーで、船がドッグに入ると、
ドック内の海水はポンプを使い排水しますが、その時間は3.5時間!

また、船が修理を終えてドック内に海水を満たす時間は、4~5時間と想像するよりも短時間ですね。

現在、この浦賀ドッグは撮影した写真の公開が原則禁止となっており、
横須賀市のイベントや一般公などで見学できるのみとなっています。

また、今秋には「第54回レンガドック活用イベント」として、
「仮題・職人に聞く、船体修理の仕事」が開催予定となっています。

講演後、浦賀ドックの底に降りるできることもできるので、
ご興味のある人はぜひ、行ってみてはいかがでしょうか。

開催予定日時 2017年11月25日(土)13:00~(12:30開場)
要事前申し込み:横須賀市コールセンター TEL046-822-2500
※11月11日(土)より受け付け開始