農園の入り口から奥へ進むと、開放感いっぱいのテーブル席が。

調理に化学調味料は一切使わず、豚肉、鶏肉は抗生物質を餌と混ぜて与えていない豚や鶏から、
また、魚も養殖物は使わないのは、伝統料理や郷土料理を大切にしたいとの想いから。

「食」とは何か、にまっすぐに取り組んでいるこの「SYOKU-YABO農園」でお昼に食べられるのは、
定番の「糅飯(かてめし)」とお味噌汁です。

「糅」は混ぜ合わせるという意味があり、平安時代からお米に米以外の穀物や野菜などを加えたご飯。

米が貴重な時代には家族みんなで食べられるようにと工夫されたご飯でもあります。

季節に応じて合わせる食材も変わり、そこから日本の豊かな風土を感じることができます。

この日のかてめしメニュー。

暑い日だったので、「干しキュウリの冷やしかてめし」をチョイス。

たこの甘さを生醤油が引き締めて、バジルが香る和洋折衷なお味。

その他の副菜も、ナスとキュウリを魚醤で和えたものといんげんにタイムを加えたものなど、
昔ながら、という感じながらどこか新しい味付けなのはハーブがふんだんに使われているからかもしれません。

ハーブってこんなに和食に合うんですね!

34種類もある味噌からお味噌汁に使う味噌を自分で選べるところも楽しみの1つ。

甘め、辛めの好みはもちろん、原料には定番の米、麦、大豆だけではなく、
ひえやウコンを使ったものまであり、なんだかまるでお酒を選ぶ感覚!味噌1つに奥深さを感じます。

この日のお味噌汁の具材はスターオブデイビッドというオクラ。

柔らかくてクセの強くない味は、この日選んだ甘めのお味噌「雲州味噌」とぴったりでした。

また、今なら期間限定で「冷や汁うどん」も。鰹の出汁にお茶を加えた汁に、
すりおろした魚を味噌で味付けしたものと古漬けのキュウリとミントを和えたものがうどんに乗っています。

夜は、名を変えて「堰谷戸酒場」という居酒屋になるそうで(金・土・日・祝日のみ)、
自然いっぱいの夜空の下、親しい友だちとゆったり訪れてみてはいかがでしょうか。